大阪府・吉村知事が定例会見5月18日(全文1)ワクチン廃棄分は公表すべき、批判受ける方が健全
BA.2の置き換わりが判断に影響したのか
読売新聞:読売新聞の山本といいます。コロナの対策本部ですとかコロナの関連で3点ほど質問させてもらいたいんですけれども、まず1点目に黄色信号から緑信号に変わるということで、今回かねがね知事も会議冒頭で発言されていましたが、このBA.2の置き換わりの状況っていうのは、その判断には強く影響した部分っていうのはありますでしょうか。 吉村:はい。これは判断について影響した部分はあります。これまでの経験に基づけば、変異株の置き換わりがあるとき、置き換わっている最中、ここに大きな山ができるというのがこれまでの経験でした。振り返ってみると、いろんなデルタ株にしても、いろんなアルファ株にしても、さまざまな変異株がありました。オミクロンもそうですが、この新たな変異株が生じるときに波が、大きな波ができるということが経験上ありました。これは専門家の意見としてもやはりそのときに波が起きやすいというご意見です。 なのでBA.2の置き換わりを確認するということが重要だと思っていました。BA.2が置き換わる前にさまざまな行動変容をプラスすると、そこで非常に大きな波が起きる可能性がありますから、そういった観点では逆に言うと変異株が完全に置き換わってしまえば、そのあと大きな波が起きる可能性というのは経験則上はそこまで多くないと。
置き換わりがほぼ完了したことも1つの要素に
なので変異株の置き換わりとともに波が大きくできるかというのをこの間、分析してまいりましたが、5月の上旬に変異株BA.2の置き換わりはほぼ完了いたしました。われわれの持っているデータでも96%、97%、もうすでに5月の上旬で置き換わりが完了しているという状況です。この間、それに合わせた人出が多くなる、いわゆる年度替わりの期間、あるいはゴールデンウィークの期間ということに集中の警戒をお願いした理由の1つが、変異株の置き換わりがまだ進行中だと。そこで新たな波ができないようにという判断もありました。 今回そういった意味で5月の上旬に変異株がほぼ置き換わったという中で、この信号についても今後、もちろんこれは今までの経験則ですから、もうそれが通じないこともありますから、また波ができる可能性はありますが、ただこれは専門家の意見の中でも、今回の本部会議の専門家の意見でもありましたが、置き換わりが完了しているということも踏まえて、この対策について同意するという専門家の意見もありました。僕もまさにそう思っていますので、そういった観点からは変異株が、置き換わりがほぼ完了したということも1つの要素になっています。 ただ将来は誰も予測できないので経験則に基づくものなんですけれども、これがもし変異株がまだあって、確実にあって、これが感染力が強くて、今後それが熱を持ちそうだというタイミングであれば、おそらく黄色信号から緑にするということはなかっただろうと思っています。 読売新聞:分かりました。あともう1点、信号が切り替わったのと、あとは知事も社会経済活動を戻していくという発言もありましたけれども、かねがね、「大阪いらっしゃいキャンペーン」とか府民割の、その点の対応についてはどうされていこうというお考えでしょうか。 吉村:府民割、「大阪いらっしゃいキャンペーン」についても感染対策をしっかり取るということを条件に再開したいと考えています。再開をさせていきます。具体的にはやはり安全・安心にこの事業を行う必要がありますので、できる限り、現状、取りうるできる限りの策として、ワクチンの3回接種というのを要件に入れたいと思っています。ワクチンの3回接種、これは高齢者は今85%進んでいます。全体でも50%進んでいる。併せて現状、もう接種予約会場はいつでも空きがある状況です。また当日予約なしでもできるというような状況でも空きがあるような状況ですので、打ちたいけど打てないという環境ではないです。