狭まる選択肢…まさかのポルティモネンセ契約破談の本田圭佑がプレーする舞台は見つかるのか?
もっとも3度目のワールドカップとなった2018年のロシア大会以降の本田の軌跡を見れば、プロサッカー選手として評価される結果を残していないことがわかる。オーストラリアのメルボルン・ビクトリーをへて、2019年11月に加入したオランダのフィテッセをわずか1ヵ月半で退団。昨年1月末にボタフォゴへ加入したときには、ツイッターにこんなつぶやきを投稿している。 「フィテッセから逃げ出したと言っている人達。オリンピックに選ばれるわけないと言ってる人達。ボタフォゴのオファーも客寄せパンダと言ってる人達。本田圭佑の上から目線で自信満々な感じが嫌いな人達。本当にありがとう。心からあなた達に感謝してます。そして愛してます」 キャプテンを託されながらシーズン途中で退団したボタフォゴは、大詰めを迎えているブラジル最高峰の戦い、ブラジル全国選手権で3度目の2部降格を喫した。所属してきたチームにポジティブな影響を与えられず、むしろ批判を浴びながら道半ばで去るパターンを振り返れば、トレードマークとしてきたビッグマウスも、あるいは強気一辺倒な姿勢もむしろ痛々しく映ってしまう。 さらにピッチ内外における立ち居振る舞いが周囲に与える影響力が、いい意味でも悪い意味でも大きすぎることを考えれば、いまやJクラブもオファーを出すのに二の足を踏む存在になったと言っていい。負傷した左足はまもなく癒え、今月末にはプレーできる状態にあるなかで次なる所属クラブは決まるのか。日本代表でも一時代を築いた男が、サッカー人生の正念場を迎えつつある。 (文責・藤江直人/スポーツライター)