大阪府・吉村知事が定例会見7月16日(全文1)亡くなった人の50%が院内感染
守るべき人を徹底的に守っていく
そして2点目ですが、もう1つ重要な点、大阪の方向性として、やはり守るべき人を徹底的に守っていくと、命を守るということを重点的な戦略にしてます。だから全ての感染対策、これも重要ですが、とりわけこれは命がある意味危険が生じる方というのは、類型的に見えてきているところもありますので、そういったところをより対策を強化しようというのが基本的な考え方です。 府内の感染者の死亡例について分析しますと、全体、亡くなられた方の50%が院内感染でお亡くなりになってます。ですので、この院内感染をいかに減らしていくのかというのが、失われる命をいかに減らしていくのかにつながるとわれわれは考えていますので、ここに対する集中的な対策を取っていきたいと思います。 これまでの院内感染の状況ですけども、府内の総感染者の中で院内感染者の占める割合は約10%にすぎません。全体の10%しか院内感染の患者さんはいないわけですけども、死亡例を見ますと院内感染の方の割合は約50%になります。死亡した方の中での院内感染の方が50%。全体で見たら10%しかないわけですが、お亡くなりになってる方を見ると院内感染の方が50%。つまり、やはりこの院内感染を防ぐというのが非常に重要なポイントになってくる、命を守るためには。そう考えています。 そのために何をするのかというので、大きく3つの柱を立ててます。予防対策の充実と、そして陽性者の早期発見。早期発見というのは病院での早期発見。そして集団感染発生時の緊急支援。この3つを柱として立ててますが、これはもうすでに発表してるとおりです。その中で今日は、この予防対策の充実のうちの1つの施策としての医療機関対象の研修の実施についてご報告をします。7月から開始、今月から開始をします。
全保健所で院内感染研修を計画的に実施
まず府内の全ての保健所におきまして、院内感染の研修を計画的に実施します。研修の資料はホームページでも公表します。対象としてはコロナウイルスの受け入れをしている病院以外の病院の医療従事者です。約500機関、大阪府にはあります。大阪府内の500機関の医療機関のうち、コロナの受け入れをしてくれてる病院は約70病院です。ですので約430病院はコロナの受け入れはしてませんが、そこで院内感染が起こってしまうと命が失われるリスクが高くなる。ですので、特にコロナの患者を受け入れている病院はもうすでに対策はしてますし、コロナの特徴も分かってるということですけども、コロナの患者さんを受け入れていない約430の病院の医療従事者を対象に、全ての保健所で研修を実施していきます。 まず大阪府下には全部で18の保健所がありますが、16の保健所においては1月17日の金曜日から、あしたから8月の下旬ごろまで約1カ月強にわたりまして、全ての保健所で研修を実施します。中身としては新型コロナウイルスの感染症の概要ですね。それから府内の事例を踏まえた院内感染対策、このいろんなゾーニングなんかも含めた院内感染対策。そして院内感染が発生したときにどう対応すべきか。こういったものの研修を実施します。 そして残りの2つの保健所につきましては、これは研修会というだけじゃなくて、医療機関に個別に出向いて研修をします。中身は一緒です。この研修をそれぞれの病院に出向いて講義、それから個人防護服、着脱なんかの実施、こういったこともやっていきます。 院内感染を防いで守るべき命というのを、できるだけ守っていくということを重視したいと思います。そして冒頭申し上げた、この感染の波が起きている可能性があるということについては、これは感染の震源地でもある若者を中心とした夜の街関連に対する対策、これを特に打っていくことで、街全体への広がりをできるだけ抑えていく、そこの震源地での広がりをできるだけ抑えていくという対策を取っていきたいというふうに思います。 それから併せてスマートシティ戦略部をつくりまして、さまざまな先進的な取り組みをコロナにおいても実施しています。その中での今後の新たな取り組みを含めての紹介です。まず新型コロナウイルスの感染が今どういう状況になっているのかというのを、分かりやすく最新の感染動向を表示する、そのページを作っていました。これはCode for Osakaに協力をいただきまして、最新の感染状況動向が分かる情報発信のサイト、これを創設してもうすでに運用をしています。