タンス預金が「500万円」あります。金利が「20倍」に上がったなら、銀行に預けるべきですか? 利息はどのくらい“得”でしょうか?
メガバンクをはじめ主要銀行が普通預金の金利引き上げを相次いで打ち出してきましたが、ゆうちょ銀行でも8月9日に金利引き上げが発表されました。 2024年9月2日から通常貯金の金利が0.02%から0.1%に引き上げられます。現在、大手銀行の定期預金金利は10年でおよそ0.3%となっていますが、こちらも今後上がっていくものと考えられます。 近年の日本は、銀行にお金を預けていても金利でお金が増えることはほとんどありませんでした。それが理由で、タンス預金として家でお金を保管していた人もいたのではないでしょうか。 本記事では、今後金利が上昇する時代において、500万円のタンス預金があった場合に銀行に預けるべきなのか、またどれだけ利息の変化が見込まれるのかを考えていきます。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?
タンス預金のメリットとデメリット
今まで、銀行に預けずに家でお金を保管する、いわゆる「タンス預金」をしていた理由として、本来であれば銀行預金のメリットであるはずの利息がつかないため、銀行にあずけても意味がないと考えていた人も多かったのではないでしょうか。一般的にタンス預金には次のようなメリットとデメリットがあるとされています。 【メリット】 ・使いたいときに必要な金額を利用できる ・銀行が破綻しても資産を守ることができる ・家族や国に知られずに貯蓄できる 【デメリット】 ・利息がつかない ・盗難や災害時に失われる恐れがある ・存在が忘れられる可能性がある 銀行の破綻に関しては、原則として1000万円までは保護されるので、仮に500万円を銀行に預ける場合は気にする必要はありません。 家族にも知らせずにタンス預金で貯蓄するのは、本人が急に亡くなったり、認知症になったりした場合に、その存在をだれも知らなくなるというリスクがあります。また、相続などにタンス預金を利用すれば大丈夫と安易に考えるのもおすすめしません。 したがって、金利が引き上げられ利息が発生するようになった場合、基本的にはタンス預金よりも銀行に預けていたほうが懸命だといえます。ただし、高齢などでATMや銀行の店舗などで現金を気軽に引き出せないといった理由があれば、一定金額を家で保管するという選択肢も間違いではないでしょう。