【イケオジの流儀】格上げオヤジが選ぶマセラティというイタリアンラグジュアリー。その神髄は魅せる乗り方にあり!
弩級のコラボが実現。マセラティ×カシミアのジャッコーネ
ある日のこと。お正月用のワインを探していると編集部から着信が。電話口の向こうで「弩級アイテムにカシミアのコートを製作した。合わせるクルマは何がいいか?」といいます。聞けば干場編集長が「今までにないドライビングジャケットが欲しい!」という思いから企画がスタート。やっと満足のゆく仕上がりになったそうな。 この記事の他の画像を見る
開発時はファッションディレクターの諸澤さんが東奔西走。試作を重ねやっと完成し40着限定でアナウンスしたところ瞬殺完売! 皆さん目が肥えているようで審美眼に長けているのでしょう。2024年を締めくくる素晴らしい判断を瞬時になさったのだと思います。
さて、どんなクルマと相性がいいのでしょう? カーライフに置き換えます。詳細聞くと、「パターンワークの原型はナポリのサルトリア」だといいます。この構図、クルマに例えると、「新型車のデザインをカロッツェリアに依頼した」となります。なるほど!
カシミアのランクは松竹梅と様々あれど、希少性の高い高級素材であることだけはシロウトでもわかります。なんせカシミア山羊1頭から採れる動物繊維って多くても200g程度。モコモコモフモフの羊さんとは隔世の感あり。こりゃラグジュアリーかつ普遍的な価値をもつ1台を探さねばなりません。
で、結論は製作過程など諸条件を鑑み「マセラティ・グランカブリオ・トロフェオ」に決定。こんな相性のいい組合せはないと思います。イタリアンラグジュアリーカーって、そもそも歴史的にマセラティとランチアしかありません。紆余曲折あって当時のフィアットはランチアを塩漬けしたので残るはマセラティのみ。フェラーリはちょっと毛並みが違います。
機能的な話をすればカシミアって軽くてしなやかであり、かつ保温性もあります。その表情には上品な色艶(光沢)があり、適度に滑りやすく、レザーシートに対する攻撃性がありません。おまけにコート丈はジャケットとコートのいいとこ取りした“ジャッコーネ”。ドライビングを妨げない逸品なのです。