【イケオジの流儀】格上げオヤジが選ぶマセラティというイタリアンラグジュアリー。その神髄は魅せる乗り方にあり!
ドライブモードはデフォルトがGTです。キビキビとリズミカルに走るならスポーツでも不快感のない足まわりセッティングです。ただし、車高が下がるので段差に注意を。また、エキゾーストノートが雄叫びに近づくので場所をわきまえてご利用ください。
オープン化に伴い懸念されるシャシーのネジレなんですが、「強靭でビクともしない」という特性ではありません。シャシーは補強されているのですが、入力に対するネジレ、その後の戻り特性とでもいうのでしょうか、ネジレてから元に戻るその動きがステアリングの動作、クルマの向き、サスペンションの挙動といった要素が三位一体となり、じつにナチュラルというか心地よし。ココがグランカブリオの美点だと思います。
いまや4シーターのオープンボディをもつ車種は多くありません。アストンマーティンやベントレー、911のカブリオレも2∔2という補助的スペース。よほどの大男でもないかぎりグランカブリオの後席は実用的。
最後につけ足すと、グランカブリオはヘッドレストにヒーターが仕込まれていて冬でもかなり快適です。また、ネットゥーノエンジンは高回転域で本領を発揮しますので試乗時はお忘れなく。クーペ版のグラントゥーリズモのような選択肢はありませんが、価格差を考慮すればこのオープンボディはお買い得。価格は3120万円也。その対価をご自身でお確かめください。 Photp:Shinpei Suzuki Text:Seiichi Norishige
教重 誠一