見解今後の「選挙の安全」と「言論の自由」を両立するうえで、まずは現行法の規定の中で警察が必要なアクションをとれることが重要だった。その点で、今回の警察の動きは評価できる。 公選法改正を求める声や政治の動きもあるが、法律を改正して実効性をもたせようとすると、今よりも自由度がなくなり、当局の介入を招く方向になるのは避けられない。それゆえ各党の間でも法改正については慎重な声が多い。 だが、現行法のまま警察が有効なアクションをとれないとなると、今後予定される都知事選や衆院選・参院選で、全国的に今回のような激しい妨害行為が横行する恐れがあった。まず現行法でも警察がアクションをとれることを示すことには「一罰百戒」的な意義はある。 私も15区の現場で複数回、危険な妨害行為に遭遇した。候補者の声を聞きたい有権者にとっても、選挙活動の自由や安全を担保することは重要だ。
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コメンテータープロフィール
「シン・情報戦略」(KADOKAWA)著者。1988年(昭和63年)山口県生まれ。2008年、報道ベンチャーのJX通信社を創業。「報道の機械化」をミッションに、テレビ局・新聞社・通信社に対するAIを活用した事件・災害速報の配信、独自世論調査による選挙予測を行うなど、「ビジネスとジャーナリズムの両立」を目指した事業を手がける。
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