補足「国政与野党対決」以上に「地域間の対決」の色が濃い選挙だった。開票序盤に票が開いた市町は大村氏優勢の東部ばかりで、それゆえ開票速報ではしばらくの間大村氏がリードしていたが、県内最大都市である浜松市や周辺の西部の市で開票が進むと鈴木氏が一気に票数を伸ばした。浜松市長を経験しているがゆえに全県的知名度があり、地盤の浜松を空けて東部や中部での支持拡大を進めることができた鈴木氏が逃げ切った格好だ。 大村氏は「初の静岡市出身知事」「東部のための知事」を訴えて、中東部の票のとりまとめに努めたが、やや及ばなかった格好だ。政党支持層ごとに見ると、鈴木氏を支えた立憲、大村氏を支えた自民とも一枚岩ではなく、有権者も政党の構図より地元の地域事情優先で投票したことが窺える。
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コメンテータープロフィール
「シン・情報戦略」(KADOKAWA)著者。1988年(昭和63年)山口県生まれ。2008年、報道ベンチャーのJX通信社を創業。「報道の機械化」をミッションに、テレビ局・新聞社・通信社に対するAIを活用した事件・災害速報の配信、独自世論調査による選挙予測を行うなど、「ビジネスとジャーナリズムの両立」を目指した事業を手がける。
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