見解ペナントレース終了から調整期間もあったが、阪神はチーム全体に勢いを取り戻すことができなかったという印象だ。岡田彰布監督は今季限りで監督の座を引き継ぐつもりで、あえて選手たちに厳しく接し、さらに高みを目指せるように仕向けていたと感じる。だが、それがきっちりと選手たちに伝わったのか、外から見ていると不安になってしまう終わり方だ。ただ、昨年は本当にいい思いができたはずだし、勝つことの喜びも難しさも肌で感じただろう。それを忘れずに、間もなく発表される新監督の下でもファンを熱くさせる戦いを見せてもらいたい。そして、岡田監督には、今後も選手たちにとって煩い親父であってほしい。やっぱり、阪神が強くないとプロ野球は面白くない。
コメンテータープロフィール
1965年、東京生まれ。立教大学卒業後、出版社勤務を経て、99年よりフリーランスに。社会人野球情報誌『グランドスラム』で日本代表や国際大会の取材を続けるほか、数多くの野球関連媒体での執筆活動および媒体の発行に携わる。“野球とともに生きる”がモットー。著書に、『落合戦記』『四番、ピッチャー、背番号1』『都市対抗野球に明日はあるか』『第1回選択希望選手』(すべてダイヤモンド社刊)など。
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