解説J.D.バンスはオハイオの貧しい家に生まれ、麻薬常習者でシングルマザーの母親の代わりに祖父母によって育てられた。だから、人いちばい暖かい家庭を欲し、子煩悩という。インド系移民でヒンドゥの妻との間に、3人の子供がいる。2人は結婚式をヒンドゥ・スタイルで挙げている。もともと彼はエヴァンジェリカルだったが、2019年にカトリックに改宗している。 カマラ・ハリスの母はインド系移民でヒンドゥだった。それなのに、なぜこんな発言をしたのか疑問である。かつてトランプを「idiot」（足りない馬鹿者）と呼んだ男だけに、政治が絡むとこうなるのか？ ちなみに、ヒンドゥもカトリックも「プロライフ」である。カマラ・ハリスが民主党大統領候補になるのが確実になり、争点として「人工妊娠中絶の権利」が浮上しているだけに、過去の発言とはいえ、選挙戦に大きく影響するだろう。
コメンテータープロフィール
1952年横浜生まれ。1976年光文社入社。2002年『光文社 ペーパーバックス』を創刊し編集長。2010年からフリーランス。作家、ジャーナリストとして、主に国際政治・経済で、取材・執筆活動をしながら、出版プロデュースも手掛ける。主な著書は『出版大崩壊』『資産フライト』（ともに文春新書）『中国の夢は100年たっても実現しない』（PHP）『日本が2度勝っていた大東亜・太平洋戦争』（ヒカルランド）『日本人はなぜ世界での存在感を失っているのか』（ソフトバンク新書）『地方創生の罠』（青春新書）『永久属国論』（さくら舎）『コロナ敗戦後の世界』（MdN新書）。最新刊は『地球温暖化敗戦』（ベストブック ）。
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