Yahoo!ニュース

渡辺浩志

渡辺浩志認証済み

認証済み

ソニーフィナンシャルグループ シニアエコノミスト

報告

補足買収阻止で日鉄は経営戦略の再考を迫られ、USスチールは生産性を改善できないまま衰退へ向かう公算。米国は雇用を失い、外国企業は米国への投資を慎重化する恐れがあります。中国の脅威は一層強まるでしょう。昨年の米大統領選に向けて高まったナショナリズムや懐古主義により、政治の思惑が経済の論理を上回ってしまったことが招いた不幸といえます。「買収阻止となれば、喜ぶのは(全米鉄鋼労組USWの)マッコール会長と(USWと関係が深い米鉄鋼大手の)クリーブランド・クリフス、そして中国だけだ。米国は敗北する。」USスチールのブリットCEOは昨年末にこう訴えていました。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 前嶋和弘

    上智大学総合グローバル学部教授

    補足労組の反対が強い中の買収はそもそも無理筋でした。選挙という政治の季節が重なり、トランプやバイデンが指…続きを読む

  • 高辻成彦

    目白大学経営学部准教授/経済アナリスト

    見解2025年の新年早々、アメリカ政府による保護主義的な報道が出てきました。事実であれば、日本製鉄1社の…続きを読む

コメンテータープロフィール

渡辺浩志

ソニーフィナンシャルグループ シニアエコノミスト

1974年生まれ。99年に株式会社大和総研へ入社。以降、内閣府、SMBC日興証券株式会社でエコノミスト業務に従事。2017年1月より現職。専門はマクロ経済(国内外の景気、財政・金融政策)と金融市場(株式、債券、コモディティ等)

関連リンク(外部サイト)

渡辺浩志の最近のコメント