見解<疲労感は、労働の時間と量だけでなく、質に左右される> 真面目に味を追求すれば、長時間労働になるラーメン屋さん。それでも店主にとって、この仕事は「ブラック」ではありません。それは、自分自身で選び取っているからです。自己決定でき、能力を生かして努力すれば報われる。お客さんが喜んでくれる。このような環境で、人はやる気(内発的動機づけ)や幸せを感じます。 その逆がブラックな職場です。自分で決められず「やらされ感」が強い。能力を生かせず努力をしても報われず、無力感に押しつぶされ、誰かのためになっている実感も持ていないまま、むなしい長時間労働が続く。これでは心も体もつぶされます。 人には向き不向きがあります。自営業、飲食業が向いている人もいれば、サラリーマン、公務員が向いている人もいるでしょう。美味しいお店は大歓迎。そして、地方公務員も官僚も、やりがいの持てる職場にしなければなりません。
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コメンテータープロフィール
1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。
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