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梅原淳

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鉄道ジャーナリスト

報告

補足コロナ禍前の2018年度、和田岬線の定期旅客数は328万4000人でした。同年度の平日の日数を248日、通勤定期の旅客は1日1往復するので、朝ラッシュ時の1日平均旅客数は6621人です。一方、同年度に海岸線ではハーバーランド駅から中央市場前までの朝ラッシュ時1時間の輸送力が3620人で旅客数は4038人と、混雑率は112%でした。和田岬線の朝のラッシュの方向は兵庫駅から和田岬駅までと海岸線と同じです。海岸線の輸送力がそのままで、6621人全員が和田岬線から移行したとしますと、混雑率は294%に上昇します。神戸市交通局は旅客が増えると喜んでいる場合ではありません。混雑率を112%に抑えるためには1時間当たりの輸送力を1万1938人と3.3倍に上げる必要があります。現在の4両編成を6両編成に、6分間隔を2分45秒間隔に改めて初めて実現するので、投資総額は150億円を下らないでしょう。

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  • 伊原薫

    鉄道ライター

    解説神戸市営地下鉄海岸線は、特に東側の始発駅である三宮・花時計前駅がJR三ノ宮駅や阪急神戸三宮駅から離れ…続きを読む

コメンテータープロフィール

1965(昭和40)年生まれ。大学卒業後、三井銀行(現在の三井住友銀行)に入行し、交友社月刊「鉄道ファン」編集部などを経て2000年に鉄道ジャーナリストとして活動を開始する。『新幹線を運行する技術』(SBクリエイティブ)、『JRは生き残れるのか』(洋泉社)、『電車たちの「第二の人生」』(交通新聞社)をはじめ著書多数。また、雑誌やWEB媒体への寄稿のほか、講義・講演やテレビ・ラジオ・新聞等での解説、コメントも行っており、NHKラジオ第1の「子ども科学電話相談」では鉄道部門の回答者も務める。2023(令和5)年より福岡市地下鉄経営戦略懇話会委員に就任。

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