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上山信一

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慶應大学名誉教授、経営コンサルタント

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解説混乱の原因は議会が設置した百条委員会が調査を終えていないのに議会が知事を失職させたことだろう。裁判の途中に重罰刑を執行するようなやり方に県民が疑問を持った。パワハラもおねだりも証拠が出てこない。キックバックも信金理事長が否定した。例の怪文書の内容はいずれも実証されない。ともかく議会のせいで知事が急にいなくなり、当の議会も信用を損なった。県政の混乱の唯一の収拾策は斎藤氏を再び元の知事に戻すこと(正常化)と次回の議会選挙で議員らの行動が正しかったかどうか県民の審判を受けることの2段階であろう。ちなみに斎藤氏以外が知事になっても混乱収拾には時間がかかる。百条委と第3者委員会が年度内には調査結果を出すので怪文書問題だけなら年度内に終結する。しかし結果、斎藤氏が白となれば知事選の意義、新知事の正統性に疑問が生じる。しかも県民の議会不信は知事選の結果とは関係なく根深い。次の県議選まで地は固まらない。

コメンテータープロフィール

上山信一

慶應大学名誉教授、経営コンサルタント

専門は戦略と改革。国交省(旧運輸省)、マッキンゼー(パートナー)を経て米ジョージタウン大学研究教授、慶應大学総合政策学部教授を歴任。平和堂、スターフライヤー等の社外取締役・監査役、北九州市及び京都市顧問を兼務。東京都・大阪府市・愛知県の3都府県顧問や新潟市都市政策研究所長を歴任。著書に『改革力』『大阪維新』『行政評価の時代』等。京大法、米プリンストン大学院修士卒。これまで世界119か国を旅した。大学院大学至善館特命教授。オンラインサロン「街の未来、日本の未来」主宰 https://lounge.dmm.com/detail/1745/。1957年大阪市生まれ。

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