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常見陽平

常見陽平

認証済み

千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

報告

解説「バブル」という表現をどんなニュアンスで使っているのだろう?賃上げにも種類がある。初任給を上げるだけでなく、根本的な給与体系やインセンティブのあり方、さらには役職のあり方、ジョブ型への移行などを含め検討し、導入している。初任給だけの話ではない。バブルというくくりは雑である。 一方、このような検討を行わず「とりあえず」新卒初任給だけをあげている企業も実際に存在する。そうなると不整合が起こるのだろう。 子育て世代の嘆きには同情する。国をあげて「異次元の少子化対策」が叫ばれる中、子育て世代の収入が薄くなることは負の影響も大きいだろう。 ただ、ここでそもそも賃金とは何かという疑問がわいてくる。特にジョブ型に移行する場合は、「仕事に値札をつける」システムとなる。必ずしも、子育てに十分な賃金が得られる仕事とは限らない。ここで、子育てに十分な値札の仕事を用意できるか、ポストできるか。そこが問題だ。

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コメンテータープロフィール

常見陽平

千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

1974年生まれ。身長175センチ、体重85キロ。札幌市出身。一橋大学商学部卒。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。 リクルート、バンダイ、コンサルティング会社、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。2020年4月より准教授。長時間の残業、休日出勤、接待、宴会芸、異動、出向、転勤、過労・メンヘルなど真性「社畜」経験の持ち主。「働き方」をテーマに執筆、研究に没頭中。著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

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