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常見陽平

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千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

報告

解説人手・人材不足を解消するための打ち手だと言えるだろう。7%の引き上げは、一見すると正社員を上回るかのような上げ幅である。ただ、あらゆる領域で人手・人材不足が表面化している現在、さらには流通業は非正規雇用に依存しているがゆえに、パートの引き上げは生命線だと言えるだろう。 ただ、大手企業の労働組合関係者によると、今後はこれまででは強気な要求だと思われた5%や7%の賃上げでも足りないのではないかという見方もある。ビジネスモデルは常に変化し、物価高も異次元のものとなっている。業務上のミッションの難易度も変わっている。さらに、人手・人材は有限である。特に(やや誤解をよぶ表現である前提で書くが)、女性にとって正社員になるチャンス、出産を経ても正社員で働き続けるチャンスが広がっているゆえに、むしろパートの獲得は困難になるというシナリオもある。今後は7%でも足りないという議論が巻き起こるだろう。

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コメンテータープロフィール

常見陽平

千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

1974年生まれ。身長175センチ、体重85キロ。札幌市出身。一橋大学商学部卒。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。 リクルート、バンダイ、コンサルティング会社、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。2020年4月より准教授。長時間の残業、休日出勤、接待、宴会芸、異動、出向、転勤、過労・メンヘルなど真性「社畜」経験の持ち主。「働き方」をテーマに執筆、研究に没頭中。著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

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