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常見陽平

常見陽平

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千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

報告

タイトルも中身も想定の範囲内だった。だからこそ、意義がある。『社外取締役島耕作』の第一話は設定説明、社外取締役の概念説明に終始していた。これは「島耕作」シリーズの新シリーズ第一話の特徴であり、なんら問題はない。むしろ読みどころは『週刊モーニング』に掲載された弘兼憲史インタビューであり、島耕作ヒストリー、さらには会社員人生をまっとうできなかった歴代登場人物解説である。高齢者の雇用・労働に関するルールも変わったが、とはいえ「働き続ける」ということの意味や、難しさが伝わる良企画だった。 新シリーズには大きな意義がある。完全にTECOT(旧初芝電器産業)の外にでて島耕作が活躍する。経営のプロとして、取締役と向き合い、いかに企業の経営を健全化するか、成長の軌道にのせるか。これまでの社内での出世とは意味がまったく異なる。社外取締役のあるべき姿、さらには高齢者の働き方についての提言を期待する。

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コメンテータープロフィール

常見陽平

千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

1974年生まれ。身長175センチ、体重85キロ。札幌市出身。一橋大学商学部卒。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。 リクルート、バンダイ、コンサルティング会社、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。2020年4月より准教授。長時間の残業、休日出勤、接待、宴会芸、異動、出向、転勤、過労・メンヘルなど真性「社畜」経験の持ち主。「働き方」をテーマに執筆、研究に没頭中。著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

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