補足我々の調査を取り上げてもらってありがたい限りなのですが,若い女性の4割が「マルハラがある」と答えたわけではない点に注意が必要です. 「句読点に威圧感を感じることがある,たまにある」と若い女性の4割が回答していますが,男女合わせた18~29歳の7割は「威圧感を感じることがない,ほとんどない」と答えています.これには若干以上のタイトル詐欺を感じています。これぞアテンションエコノミーといったところでしょうか。 最近のメディアのマルハラ推しに冷や水をかけるつもりの分析が,かえって助長するタイトルをつけられたあたりは,さすが新聞社の方が一枚上手でした.
コメンテータープロフィール
2004年東京工業大学大学院理工学研究科機械制御システム工学専攻博士課程修了(博士(工学)),2012年より東京大学大学院工学系研究科准教授,2021年より現職.計算社会科学,人工知能技術の社会応用などの研究に従事.計算社会科学会副会長,情報法制研究所理事,人工知能学会編集委員長.人工知能学会,電子情報通信学会,情報処理学会,日本社会情報学会,AAAI各会員.「科学技術への顕著な貢献2018(ナイスステップな研究者)」