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田中淳夫

田中淳夫

認証済み

森林ジャーナリスト

報告

補足アツミゲシは、60年前に渥美半島で帰化していることが確認されたケシの野生種。現在では日本各地で見つかる。アヘンやモルヒネを採取するケシとは別種だが、モルヒネ成分を含有するので栽培が禁止されている。この種からモルヒネなどを抽出するのは難しいとされるが、不可能ではないから気をつける必要がある。これまでも発見されると火炎放射器まで動員して大規模に駆除してきたが、なかなか根絶できない。おそらく輸入肥料などに紛れて種子が拡散していると思われ、また園芸品種のヒナゲシなどに似ていることも駆除が難しい理由だろう。この5歳児は、よく見分けられたと感嘆する。

コメンテータープロフィール

日本唯一にして日本一の森林ジャーナリスト。自然の象徴の「森林」から人間社会を眺めたら新たな視点を得られるのではないか、という思いで活動中。森林、林業、そして山村をメインフィールドにしつつ、農業・水産業など一次産業、自然科学(主に生物系)研究の現場を扱う。自然と人間の交わるところに真の社会が見えてくる。著書に『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』(築地書館)『絶望の林業』『虚構の森』(新泉社)『獣害列島』(イースト新書)など。Yahoo!ブックストアに『ゴルフ場に自然はあるか? つくられた「里山」の真実』。最新刊は明治の社会を揺り動かした林業界の巨人土倉庄三郎を描いた『山林王』(新泉社)。

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