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高山義浩

高山義浩認証済み

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沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科

報告

解説新たな変異株の免疫回避能力が高く、拡がりやすいということは、頻繁に新たな変異が生まれるRNAウイルスの宿命とも言える現象です。ワクチンや治療薬が広く使われると、そうした環境に適応する(≒逃避能力を強化した)ウイルスが選択されていきます。 新型コロナによる死亡者数は世界的に減少しており、日本でも2022年をピークにして減少傾向にあります。総じて病原性は低下しているようですが、ウイルスが消えたわけではなく、現在も高齢者にとっては主な死因のひとつです。また、後遺症で苦しむ人は変わらずおられます。 冬季は室内での換気が不十分になりがちであり、集団感染のリスクが高まります。症状のある人が外出を控えることが最も大切で、人が集まる場所で換気することなど基本的な感染対策を再確認することが求められます。加えて、医療機関や高齢者施設などハイリスク者が集まる場所では、マスク着用を呼びかけることが必要です。

コメンテータープロフィール

高山義浩

沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科

地域医療から国際保健、臨床から行政まで、まとまりなく活動。行政では、厚生労働省においてパンデミック対策や地域医療構想の策定支援に従事してきたほか、現在は規制改革推進会議(内閣府)の専門委員として制度改革に取り組んでいる。臨床では、沖縄県立中部病院において感染症診療に従事。また、同院に地域ケア科を立ち上げ、主として急性期や終末期の在宅医療に取り組んでいる。著書に『アジアスケッチ 目撃される文明・宗教・民族』(白馬社、2001年)、『地域医療と暮らしのゆくえ 超高齢社会をともに生きる』(医学書院、2016年)、『高齢者の暮らしを守る 在宅・感染症診療』(日本医事新報社、2020年)など。

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