柳田騎手はジョッキーとしてのスタートは遅いほうだ。日本の競馬学校騎手課程の生徒たちは中学卒業と同時に3年間騎手を目指して学ぶケースが多く、本人の決断は遅くとも10代前半である。乗馬のスタートは小学生時代という生徒も多い。しかし、柳田騎手が騎手を志したのは高校2年生とのこと。そこから牧場や厩舎での下積みを経て、自らあらゆる手続きをしたという。その分、苦労も多かったろう。憧れの騎手になれたのは2017年の年末。今年はキャリア5年目のシーズンだった。 しかし8月3日、その日の最終レースに落馬し転倒。その際、ヘルメットが脱げてしまった上に更に別の馬に蹴られるという痛ましい事故に遭ってしまった。急遽、家族が日本から駆け付けたが、柳田騎手が再び意識を取り戻すことはなかったという。これから、という時だっただけに…。 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
コメンテータープロフィール
競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。
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