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高橋和夫

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

報告

解説米国のユダヤ人のイスラエル観には世代間の差違が顕著である。高齢者世代は、ホロコーストの記憶を生々しく記憶している。欧州の同胞数百万人が殺戮されるのを阻止できなかったという罪悪感を共有している。その埋め合わせでもするかのように、何が何でもイスラエルを支持してきた。ところが若い世代になればなるほど、そうした感覚が薄い。ホロコーストをパレスチナ人の抑圧に利用しているという見方さえ広がっている。イスラエルの政策に批判的である。といってイスラエルの存在そのものに反対しているわけではない。民主的でユダヤ人が多数派の国であって欲しいというイスラエル愛ゆえの批判である。イスラエルが民主的でユダヤ人が多数派の国であるためには、占領地を放棄し、パレスチナ人と和平を結ぶしかない。それなくしては、イスラエルは多数派のパレスチナ人を抑圧するアパルトヘイト国家になる。つまり若い層は、イスラエル支持で和平支持である。

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  • 前嶋和弘

    上智大学総合グローバル学部教授

    補足イスラエルという国を育ててきたアメリカの場合、基本的には徹底したイスラエル支持。ただ、若者の場合、過…続きを読む

コメンテータープロフィール

高橋和夫

国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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