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高橋和夫

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

報告

補足北朝鮮軍の兵士が海外で戦うのは今回が初めてではない。少なくとも過去にはエジプトで戦っている。1973年10月に始まった第四次中東戦争が、その舞台だった。この年の10月6日、エジプトとシリアがイスラエルを奇襲して戦争が始まった。エジプトは戦闘機は多く持っていたがパイロットが不足していた。そこで北朝鮮はパイロットを派遣してエジプト軍を助けた。両国は同じソ連製のミグ戦闘機を使用していたので、そうしたパイロットの派遣が有効だった。  この戦争が終わった後に北朝鮮はエジプト軍の戦勝記念碑碑をスエズ運河沿いに建設した。同運河の渡河作戦は、この戦争のハイライトだった。  エジプトは北朝鮮への感謝を示し、見返りにソ連から供与されたばかりのスカッド・ミサイルを贈った。このミサイルの研究から、北朝鮮のロケット戦力の整備が始まった。  今回のロシアへの兵士の派遣の見返りに北朝鮮は、何を得るのだろうか。

コメンテータープロフィール

高橋和夫

国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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