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高橋和夫

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

報告

見解問題は、もはやイスラエルの陸軍がガザに入るかどうかではない。いつ入るのか。そしてガザの一部分を占領するのか、全部を占領するのか。そういう方法論に方に移ってきた。そうした予感にとらわれている。もちろん百名を超える人質がガザにとらわれている。陸上部隊の侵攻は、その命を脅かす。もし人質が人間の盾となってイスラエル軍の侵攻を抑止できるとハマスが考えているとすれば、それは甘い状況判断と言わざるを得ない。イスラエルは、その危険を意識しつつも、そして同国軍が被るであろう損害も理解しつつ、ガザに入るだろう。状況がここに至っては、人質の命が犠牲となってもハマスを殲滅しようとの方向にイスラエルの指導層は傾きつつあるのではないか。痛ましい決断ながら、イスラエルの世論も全体として、その判断を支持するとの感触を得ているのではないか。今回のハマスの奇襲は、それほど強く鋭く深い衝撃をイスラエル国民に与えたのではないか。

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コメンテータープロフィール

高橋和夫

国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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