補足レバノン停戦をアメリカのドナルド・トランプの第二期目の大統領就任直後に実現させて、その最初の外交的勝利という御祝儀をプレゼントする。それでトランプを喜ばせる。というのが、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の作戦だと思われていた。したがって、もし報道の通りに停戦が近いのならば、トランプへの御祝儀よりは、ジョー・バイデン大統領への花道の用意となる。 もちろんトランプは、自分が当選したから停戦が起こったのだと主張するだろうが。二人に花を持たせたいのなら、実質上の停戦をバイデンの残りの任期中に実現させて、その署名の儀式をトランプ就任後に行うのも手だろうか。 ただ交渉事は、最後の詰めが難しい。合意の「達成」と「まぢか」の間には、おうおうにして、無限とも見える距離が残されている。実際に合意が達成されるまでは、安心はできない。ガザに関しても停戦間際が何度も報道されてきたことを思い出したい。
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コメンテータープロフィール
国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。
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