解説マイナンバーカードが、様々な分野で身分証として使われ始めてきています。それに合わせて、詐欺を企むものたちも、偽造カードを作ることで、金銭詐取をしようとしてきます。 これまでは運転免許証を偽造するなどして詐欺行為をしてきましたが、それに対して偽造かどうかを見分ける目をもたない人たちが多いマイナンバーカードを駆使してくることは、容易に想定されます。 今回、被害の起きたスマホ乗っ取り詐欺のように、個人情報が知られると、偽造マイナンバーカードが作られて被害に遭う確率が増してしまいます。 保険証などにも使われて、持ち歩く機会が増え、様々人の目に触れる状況ですので、悪意ある者たちがそれを狙わないはずはないと考えています。 今後、国は単にマイナンバーカードの普及を進めるだけでなく、詐欺などに悪用されることを想定しての啓発や対策を早急に行う必要があります。
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コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)