「一度も使っていない。まるで詐欺だ」と語る女性の言葉に、私たちはしっかりと耳を傾ける必要があります。 独自の電子マネーへの購入となると、お客からのお金の持ち出しになり、リスクがあります。しかし日頃使っているスーパーという信頼感からお金を出しているわけです。 今回、9月末に入金させておいて、10月には閉店とはいささかひどすぎるように思います。もし破綻が見えている状況で客が電子マネーを購入できる状況だったとすると「詐欺的」と客の側が思うのも当然といえます。 しかも、今回は資金決済法で定める所の1千万円を超えない残高だったため、届け出の対象外で、法務局への供託金もない状況です。 こうした状況を野放しにすれば、今後、会社としての破綻が近いとわかっていても、還元するポイント率をあげるなどして入金をさせるような詐欺的な行為が行われかねません。消費者保護の観点から早急に対策を講じる必要があります。
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コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)
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