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鈴木崇弘

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政策研究アーティスト、PHP総研特任フェロー

報告

補足このような問題は、各国が自国中心となり、経済安全保障の問題が重要性を増しつつあるので、今後ますます頻繁に起きてくるだろう。東西冷戦構造が終焉し、90年代以降世界が「グローバル経済」という一つの経済圏を形成して、自由貿易が急激に進展した。他方でそのことは、国内外の経済を中心とした格差構造を増強し、国家間および国内における不満や不安定さを生じ、拡大してきた。そこにおいて中国の短期間での急激な発展および影響力の拡大そしてコロナ禍があった。そのために、各国すべてが自国中心に考えがちな時代になってきたのだ。冷戦後米国中心のG1的な世界状況があり、その後変化してきた。そしてトランプが大統領に就任すれば、米国の自国中心主義が強まりG0的な状況になり、世界的な調停役・仲裁役を務められる国は不在となる。そこでは国々は、同盟国でも、これまで以上にライバルになり、自国や自国企業の利益を考える行動をとるだろう。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 坂東太郎

    十文字学園女子大学非常勤講師

    見解「なぜ安全保障の懸念があるのか、きちんと述べてもらわなければ話にならない」との石破発言はもっともです…続きを読む

コメンテータープロフィール

鈴木崇弘

政策研究アーティスト、PHP総研特任フェロー

東京大学法学部卒。マラヤ大学、米国EWC奨学生として同センター・ハワイ大学大学院等留学。日本財団等を経て東京財団設立参画し同研究事業部長、大阪大学特任教授・阪大FRC副機構長、自民党系「シンクタンク2005・日本」設立参画し同理事・事務局長、米アーバン・インスティテュート兼任研究員、中央大学客員教授、国会事故調情報統括、厚生労働省総合政策参与、城西国際大学大学院研究科長・教授、沖縄科学技術大学院大学(OIST)客員研究員等を経て現職。新医療領域実装研究会理事等兼任。大阪駅北地区国際コンセプトコンペ優秀賞受賞。著書やメディア出演多数。最新著は『沖縄科学技術大学院大学は東大を超えたのか』

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