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志葉玲

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フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)

報告

補足イスラエルが建設した分離壁は、単にパレスチナ自治区側とイスラエルとの境界を隔てているだけではなく、その境界を越えて、パレスチナ側に食い込んで土地を奪うようなかたちで建設されています。しかも、食い込んでいるところが、パレスチナ側の農地であったり、水源であったりします。そのため、パレスチナの人々は自分の農地に行くために、いちいちイスラエル側の検問所で屈辱的なチェックを受けなくてはなりません。そうした検問所で、パレスチナ人が撃たれて死ぬこともあります。この分離壁については、2004年、国連総会の要請を受け国際司法裁判所(ICJ)が、国際法に違反するとの勧告的意見を出しています。それにもかかわらず、20年間も分離壁が放置されていること自体がおかしいことなのです。またイスラエル側がこの分離壁を越えて、パレスチナ人の土地を奪い、入植地をヨルダン川西岸に建設し続けていることも、非常に大きな問題です。

コメンテータープロフィール

志葉玲

フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)

パレスチナやイラク、ウクライナなどの紛争地での現地取材のほか、脱原発・温暖化対策の取材、入管による在日外国人への人権侵害etcも取材、幅広く活動するジャーナリスト。週刊誌や新聞、通信社などに写真や記事、テレビ局に映像を提供。著書に『ウクライナ危機から問う日本と世界の平和 戦場ジャーナリストの提言』(あけび書房)、『難民鎖国ニッポン』、『13歳からの環境問題』(かもがわ出版)、『たたかう!ジャーナリスト宣言』(社会批評社)、共著に共編著に『イラク戦争を知らない君たちへ』(あけび書房)、『原発依存国家』(扶桑社新書)など。

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