見解近年、冨安健洋選手を筆頭に欧州で活躍するCBが台頭してきている日本のサッカー界ですが、2010年の南アフリカ大会でベスト16進出に貢献した中澤佑二さんと闘莉王さんも日本の歴代のCBコンビで、屈指の強さを持っていましたし、個人的には中澤さんは大好きなCBです。 W杯ではフランス大会で落選した三浦知良選手のように、毎大会「サプライズ落選」もあり、監督も難しい判断を強いられます。2002年の日韓大会に落選した中澤さんですが、秋田豊さんの選出は当時の日本代表を取り巻く環境を考えれば、トルシエさんの判断は正しかったでしょう。 筆者は2014年のブラジル大会でブラジル代表に密着しましたが、自国開催の盛り上がりは、同時に選手にとって想像を絶する重圧になります。まだ本大会で勝利経験がなく、海外組もわずか3人だった日本代表だけにプレー以外でもチームを支える秋田さんや中山雅史さんの存在は不可欠でした。
コメンテータープロフィール
1971年、大阪市生まれ。大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)でポルトガル語を学ぶ。朝日新聞記者を経て、2002年にブラジルに移住し、永住権を取得。南米各国でワールドカップやコパ・リベルタドーレスなど700試合以上を取材。2005年からはガンバ大阪を追いつつ、ブラジルにも足を運ぶ。著書に「ジャポネス・ガランチードー日系ブラジル人、王国での闘い」(サッカー小僧新書)などがあり、「ラストピース』(KADAKAWA)は2015年のサッカー本大賞で大賞と読者賞。近著は「反骨心――ガンバ大阪の育成哲学――」(三栄書房)。日本テレビではコパ・リベルタドーレスの解説やクラブW杯の取材コーディネートも担当。
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