Yahoo!ニュース

佐々木亮

佐々木亮認証済み

認証済み

弁護士・日本労働弁護団幹事長

報告

私が記事中でコメントしている事案でもあるので補足します。まず、労基法26条の問題だとする意見があるようですが誤りです。ワクチン接種をした労働者に自宅待機を命じることは単純な労務の受領拒否です。したがって、労基法の問題ではなく、民法536条2項の問題です。同条は「債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができない。」と定めています。この「債権者」を「会社」に、「債務を履行する」を「働く」に、「反対給付の履行」を「給与の支払い」と読み替えると、「会社の責めに帰すべき事由によって働くことができなくなったときは、会社は、給与の支払いを拒むことができない。」となります。会社の判断で自宅待機にしたので給与の支払いは拒めず、100%払わないといけないのです。そして、もし払わないとなると、労基法24条の全額払い原則違反となるのです。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった1808

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 原田隆之

    筑波大学教授

    憲法では、すべての国民には生命、自由及び幸福追求に対する権利があると規定されています。また、WHOの…続きを読む

  • 山口真一

    国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授

    「ワクチンを打つと人が磁石になる」「ワクチンには5Gと接続する粒子が含まれる」等のワクチンの危険性を…続きを読む

コメンテータープロフィール

佐々木亮

弁護士・日本労働弁護団幹事長

弁護士(東京弁護士会)。旬報法律事務所所属。日本労働弁護団幹事長(2022年11月に就任しました)。ブラック企業被害対策弁護団顧問(2021年11月に代表退任しました)。民事事件を中心に仕事をしています。労働事件は労働者側のみ。労働組合の顧問もやってますので、気軽にご相談ください! ここでは、労働問題に絡んだニュースや、一番身近な法律問題である「労働」について、できるだけ分かりやすく解説していきます!2021年3月、KADOKAWAから「武器としての労働法」を出版しました。

関連リンク(外部サイト)

佐々木亮の最近のコメント

  • 佐々木亮

    弁護士・日本労働弁護団幹事長

    解説このように固定残業代は「給料に下駄を履かせる」という機能があります。時間単価はたいして高くないのに、…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています

  • 佐々木亮

    弁護士・日本労働弁護団幹事長

    提言労働組合が申し入れた団体交渉を拒否することは団交拒否という不当労働行為になります。今回、会社は配達を…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています