補足菜々緒さんは10年前の『ファーストクラス』での沢尻エリカさんらを虐げる役以来、悪女役の第一人者になりました。『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』や『Missデビル』が代表作。 それは得難いストロングポイントですが、長身でシャープな見た目もあり、恋愛ものなどにはいまいちハマらない印象もありました。コメントに「少し悩んでいた時期があった」とあるのは、その辺も関係あるかもしれません。2月には新興事務所に移籍してます。 しかし、『無能の鷹』ではイメージを逆手に取り大成功。パソコンもコピーもまともに扱えない無能社員ながら、プレゼンで何も考えず発した言葉を、相手が見た目から勝手に深読みして契約に至ったりする展開が毎回笑えます。 コンビを組む気弱な社員役の塩野瑛久さんの好演も見逃せません。『光る君へ』の一条天皇以外にも出演作が目白押しですが、髪型や微妙な体型から役ごとに変えて同一人物に見えないほどです。
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コメンテータープロフィール
埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。