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斉藤博昭

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映画ジャーナリスト

報告

見解長年の映画やドラマでの演技の経験。その積み重ねがあってこその「こころ旅」だったと思います。時に涙を誘うような手紙でも、火野さんは淡々と読み上げることで聴く人の心の奥を静かに揺り動かし、余韻に浸らせることを熟知していたのだと思います。14年間で火野さんが手紙を読んで涙を流したのは、たしか1回だけだったはず。 しんみりとした手紙の後は、あえて軽いコメントを加える照れ隠しをみせ、そこに持ち前の人柄ーーお茶目でイタズラ好き。小さな虫への無邪気な好奇心などが重なり(これは映画の撮影現場でも同じでした)、旅番組には最高のキャラクターが完成。唯一無二の魅力で多くの人から愛され、少女と丘を登る回など「神回」が多数生まれました。 ちょうど5年前に撮影現場で「こころ旅は、あと5年」と話していて、そのとおりになってしまいましたが、願わくば正式な「最終回」を見たかったです。どんな表情を見せてくれたのか……。

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  • 田幸和歌子

    エンタメライター/編集者

    補足視聴者からの手紙を火野さんが読み上げ、その「こころの風景」を訪ねる『にっぽん縦断 こころ旅』。かなり…続きを読む

コメンテータープロフィール

1997年にフリーとなり、映画専門のライター、インタビュアーとして活躍。おもな執筆媒体は、シネマトゥデイ、Safari、スクリーン、キネマ旬報、VOGUE、シネコンウォーカー、MOVIE WALKER PRESS、スカパー!、GQ JAPAN、 CINEMORE、BANGER!!!、劇場用パンフレットなど。日本映画ペンクラブ会員。全米の映画賞、クリティックス・チョイス・アワード(CCA)に投票する同会員。コロンビアのカルタヘナ国際映画祭、釜山国際映画祭では審査員も経験。「リリーのすべて」(早川書房刊)など翻訳も手がける。連絡先 irishgreenday@gmail.com

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