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斎藤秀俊

斎藤秀俊認証済み

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水難学者/工学者 長岡技術科学大学大学院教授

報告

補足あまりにも過酷な漂流だったかと考えますが、想像しようにも想像できません。  船員を養成する大学として東京海洋大学があります。同学にて今年の夏にシーサバイバル訓練の見学をしました。船が遭難し、船体放棄となったあと、生き残った人たちが救命いかだに乗り込み、救助艇の発見を待つという内容です。当面の水と食料はいかだにあらかじめ搭載されているのですが、いかだ内に避難後に最初に口にするのが「酔い止め薬」でした。  激しく揺れるいかだ内で、体内にある水分や食物を嘔吐せずに24時間はそれらを消化することで耐えます。そしてその後に少しずつ水と食料を口にしていきます。  その備蓄すらもなくなったあとの漂流。想像を絶します。

コメンテータープロフィール

斎藤秀俊

水難学者/工学者 長岡技術科学大学大学院教授

ういてまて。救助技術がどんなに優れていても、要救助者が浮いて呼吸を確保できなければ水難からの生還は難しい。要救助側の命を守る考え方が「ういてまて」です。浮き輪を使おうが救命胴衣を着装してようが単純な背浮きであろうが、浮いて呼吸を確保し救助を待てた人が水難事故から生還できます。水難学者であると同時に工学者(材料工学)です。水難事故・偽装事件の解析実績多数。風呂から海まで水や雪氷にまつわる事故・事件、津波大雨災害、船舶事故、工学的要素があればなおさらのこのような話題を実験・現場第一主義に徹し提供していきます。オーサー大賞2021受賞。講演会・取材承ります。連絡先 jimu@uitemate.jp

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