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西山隆行

西山隆行

認証済み

成蹊大学法学部政治学科教授

報告

補足モーゼの十戒と言えば、昔アラバマ州最高裁判所長官の選挙に立候補した人物(ロイ・ムーア)が、自らが当選したら州裁判所の中に十戒の石碑を立てるという公約を掲げて当選したことがありました。政教分離を定めた合衆国憲法修正第一条は「連邦議会は、国教を樹立し、もしくは信教上の自由な行為を禁止する法律を制定してはならない」と規定していることから、州政府には適用が及ばないと主張する人がいます。そのような人々が、あえて連邦裁判所が示した判例に反する法律を作り、訴訟を提起させて、判例変更を目指そうとする戦略を採っています。連邦最高裁が保守化している現在、その傾向が顕著になっています。

コメンテータープロフィール

西山隆行

成蹊大学法学部政治学科教授

専門は比較政治・アメリカ政治。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。主要著書に、『〈犯罪大国アメリカ〉のいま:分断する社会と銃・薬物・移民』(弘文堂、2021年)、『格差と分断のアメリカ』(東京堂出版、2020年)、『アメリカ政治入門』(東京大学出版会、2018年)、『アメリカ政治講義』(ちくま新書、2018年)、『移民大国アメリカ』(ちくま新書、2016年)、『アメリカ型福祉国家と都市政治―ニューヨーク市におけるアーバン・リベラリズムの展開』(東京大学出版会、2008年)などがある。

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