Yahoo!ニュース

中村智彦

中村智彦

認証済み

神戸国際大学経済学部教授

報告

見解ビジネス客はともかく観光旅行の場合、乗り換えがあることは大きなデメリットとなります。特にこれまで関西方面から特急一本で行くことができた能登半島の和倉温泉、山代・山中・片山津などの加賀温泉郷、そしてこのあわら温泉にとっては関西方面からの観光客誘致にとって大きな問題となっています。  北陸新幹線を巡っては、石川県の自治体首長などから米原経由を再考する意見が出ている背景もここにあります。  自民党の検討委員会や福井県は、小浜ルートを強硬に主張しています。しかし、京都府の山間部や京都市内中心部を大深度で縦断するルートの建設工事が順調に進むと考える人は少数であり、小浜ルートに固執すれば現状の敦賀乗り換えが計画でも20年後、恐らく現実的にはそれ以上かかるでしょう。  小浜ルートだけに固執した場合、北陸経済圏は関東経済圏により直結し、関西経済圏から離れる可能性があることも勘案する必要があります。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった58

コメンテータープロフィール

1964年生。上智大学卒業後、タイ国際航空、PHP総合研究所を経て、大阪府立産業開発研究所国際調査室研究員として勤務。2000年に名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程を修了(学術博士号取得)。その後、日本福祉大学経済学部助教授を経て、神戸国際大学経済学部教授。関西大学商学部非常勤講師、愛知工科大学非常勤講師、総務省地域力創造アドバイザー、京都府の公設試の在り方検討委員会委員、東京都北区産業活性化ビジョン策定委員会委員、向日市ふるさと創生計画委員会委員長などの役職を務める。営業、総務、経理、海外駐在を経験、公務員時代に経済調査を担当。企業経営者や自治体へのアドバイス、プロジェクトの運営を担う。

関連リンク(外部サイト)

中村智彦の最近のコメント