提言今の日本企業に必要なのは「キャリア自律」だと考えます。すべての企業に求められるものではありませんが、従業員がキャリア自律することを容認し、支援していく動きを開始していく必要性に迫られている企業は多数あります。大手企業を中心に、日本型のジョブ型人事制度への改革が始まってきています。ジョブ型雇用とキャリア自律はセットです。しかし、キャリア自律を求めたとしても、上層部がキャリア自律できていない状況では、モデルを示すことができませんし、取り組みを承認してもらえません。上位層から下位層まですべての従業員が、キャリア自律の大切さを実感できるようなサポートが求められます。自己認識を高め、自己の価値観を探求した上で、内発的動機に基づくキャリアデザインについて、考える機会をつくっていくことから始めましょう。さらに、上司部下のコミュニケーション、人事制度のあり方も改革します。キャリア自律に向けた挑戦です。
コメンテータープロフィール
早稲田大学政治経済学部卒業。銀行員、ベンチャー企業、コンサルファームを経て、JIN-G Groupを創業。グループ3社の経営をしながら、ビジネス・ブレークスルー大学准教授、タイ古式ヨガマッサージセラピストの活動に取組む。また、会社員としてコンサルファームのディレクターとしても活動し、新しい時代の働き方を自ら実践し、お客さまや学生に向け、組織変容や自己変容の支援をしている。組織/個人に対して、治療家として、東洋伝統医療の技能を活用。著書に「21世紀を勝ち抜く決め手 グローバル人材マネジメント」(日経BP社)「リーダーに強さはいらないーフォロワーを育て最高のチームをつくる」(あさ出版)がある。