解説ユーザーだけでなく改造部品の販売業者や取り付け業者を検挙すべきだと思う人もいるでしょうが、法律が現状に追いついておらず、いまのところそれらの行為を取り締まる法律が存在しないという問題があります。 この報道では電動アシスト自転車の改造部品を販売した男らが大阪府警に書類送検された事件について触れられていますが、これも道路交通法違反などではなく、改造した速度制御装置をネットオークションなどに出品した際、大手メーカーのロゴや社名を無断で掲載していた点をとらえ、苦肉の策として「商標法違反」による立件に踏み切ったというものでした。 重大な死傷事故が起きてからでは遅いので、関係する法律の早期改正による規制強化や厳罰化が求められます。
コメンテータープロフィール
1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。
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