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控訴「断念」で無罪確定の袴田事件 「謝ったら死ぬ病」の検事総長談話に思うこと

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:つのだよしお/アフロ)

 発生から58年、逮捕から釈放まで47年7カ月と世界的にみても異例で異常な時間を要した袴田事件も、ようやく再審で無罪判決が確定した。しかし、控訴「断念」を表明した検事総長談話には強い不満や無念さがにじみ出ており、はからずも「謝ったら死ぬ病」におかされている検察の現状を如実に示すものとなっている。

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15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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