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前田恒彦

前田恒彦認証済み

認証済み

元特捜部主任検事

報告

解説単純賭博罪であれば最高でも罰金50万円ですが、警察は常習賭博罪を適用しています。こちらは3年以下の懲役であり、罰金刑がないので、罰金を払って終わりということにはなりません。起訴されて有罪になれば、実刑か執行猶予付かのいずれかです。 「常習」とは反復継続する意思に基づいて行う習性であり、プロの博徒のような者に限定されません。3回の賭博行為で常習ありと認定した判例もあります。「一時の娯楽に供する物」を賭けたにとどまるときは賭博罪は成立しませんが、現金はアウトというのが判例です。 現行犯でなければ立件されないとか、起訴できないというわけでもありません。常習賭博罪も、参加メンバーの供述などにより、過去の複数回にわたる賭博行為や常習性を立証しています。 別の報道によると、3月に熊本の女性が告発状を提出していたとのことですが、その経緯や、どのような規模でいくらの現金が動いたのかも重要となります。

コメンテータープロフィール

前田恒彦

前田恒彦認定済み

元特捜部主任検事

エキスパート認定マークについて

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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