見解関心のある方には全編読むことをお勧めしたいです。閉鎖病棟でのご自身の状況を把握したくだりは、若者支援領域における「底つき体験」と呼ばれるものに見えます。 第三者が判断するのではなく、当事者ご本人が何か変化していくためのきっかけ体験を示します。個人的、環境的、第三者的と、さまざまなきっかけがあります。 また、就職などが諦めきれないという表現がありました。支援者にとって広義の「欲」の存在は、非常に貴重かつ希望になります。孤立状況、孤独な状態が長期化すると、欲がなくなっていくと言われます。 欲の喚起にはいくつかのアプローチがありますが、さまざまな地域活動やイベント参加など、活動量を増やすアプローチや、個別相談・カウンセリングによるものなど、ご本人にあったアプローチを選択できる機会が大切です。
コメンテータープロフィール
1977年、東京都生まれ。成城大学中退後、渡米。Bellevue Community Colleage卒業。「すべての若者が社会的所属を獲得し、働くと働き続けるを実現できる社会」を目指し、2004年NPO法人育て上げネット設立、現在に至る。内閣府、厚労省、文科省など委員歴任。著書に『NPOで働く』(東洋経済新報社)、『大卒だって無職になる』(エンターブレイン)、『若年無業者白書-その実態と社会経済構造分析』(バリューブックス)『無業社会-働くことができない若者たちの未来』(朝日新書)など。
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