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今野晴貴

今野晴貴

認証済み

NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

報告

そもそも企業が報告している自社の「出社率」が職場の実態を正確に表しているとは限らない。筆者が代表を務めるNPO法人POSSEには、テレワークの労働相談が今年に入ってからすでに数十件寄せられているが、大企業の職場で「派遣社員は出社させられているのに、出社率にカウントされていない」という事例が複数寄せられていた。正社員だけはテレワークにして、非正規労働者には出社を押し付けるという差別が横行している。企業にとって、非正規の命は都合の良いときの「使い捨て」だというのだろうか。 テレワークを広げるには、企業努力だけでなく、労働者が声をあげることも大事だ。SNSでは「#テレワーク差別に抗議します」という運動も起きている。今週の土曜日には、総合サポートユニオンが「私は#テレワーク差別に抗議します」というオンラインセミナーを非正規向けに開催し、筆者も発言する。ぜひテレワークのための権利行使をしてほしい。

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コメンテータープロフィール

今野晴貴

NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

NPO法人「POSSE」代表。年間5000件以上の労働・生活相談に関わり、労働・福祉政策について研究・提言している。近著に『賃労働の系譜学 フォーディズムからデジタル封建制へ』(青土社)。その他に『ストライキ2.0』(集英社新書)、『ブラック企業』(文春新書)、『ブラックバイト』(岩波新書)、『生活保護』(ちくま新書)など多数。流行語大賞トップ10(「ブラック企業」)、大佛次郎論壇賞、日本労働社会学会奨励賞などを受賞。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。専門社会調査士。

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