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デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト

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北朝鮮の労働新聞は17日、「火星17」の発射を報じる記事とともに、必要なら核兵器を「先制的に使用できる」のだとする論評を掲載している。より具体的には、「(北朝鮮の)核戦力政策法令には、わが国家を相手に加わる外部の軍事的威嚇と攻撃に対応するための異なる状況での核兵器使用原則と条件が明白に規定されている」と強調している。現段階で、これは単なる「脅し」と見るべきものだろう。 ただ一点、次のような気になる表現がある。 「もし、米国と南朝鮮の危険極まりない軍事的挑発の動きが今のように引き続き傍観視されるなら、双方の膨大な武力が先鋭に密集、対峙している朝鮮半島地域で激烈な物理的衝突が発生しないという保証はどこにもない」 北朝鮮は最近、金与正氏や外務省談話を通じ、国連安保理の「不公平さ」を強調してきた。もしかしたら今後、ミサイルによる挑発と国連外交をセットにして、何らかの攻勢を見せるかもしれない。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 山口亮

    東京国際大学国際戦略研究所准教授

    今回の発射が多弾頭大陸間弾道ミサイル「火星17」の発射訓練だとすると、既に実戦配備されており、司令・…続きを読む

  • 村野将

    米ハドソン研究所研究員

    これまでロフテッド軌道で発射されたミサイルの飛翔データからして、すでに火星15は米国全土を攻撃できる…続きを読む

コメンテータープロフィール

高英起

デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト

北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。関西大学経済学部卒業。98年から99年まで中国吉林省延辺大学に留学し、北朝鮮難民「脱北者」の現状や、北朝鮮内部情報を発信するが、北朝鮮当局の逆鱗に触れ、二度の指名手配を受ける。雑誌、週刊誌への執筆、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に『コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記―』(新潮社)『金正恩核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』(宝島社)『北朝鮮ポップスの世界』(共著)(花伝社)など。YouTube「高英起チャンネル」でも独自情報を発信中。

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