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山口亮

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東京国際大学国際戦略研究所准教授

報告

今回の発射が多弾頭大陸間弾道ミサイル「火星17」の発射訓練だとすると、既に実戦配備されており、司令・部隊の即時発射能力の確認・向上を目指したものと見られる。しかし、再突入体の基本的な技術はできているものの、落下の動画を見ると、まだ不完全である可能性がある。いずれにせよ、北朝鮮は「国防5カ年計画」を前倒しに新型・改良型の各種兵器の開発と実戦配備を急ピッチで進めているため、今後も各種兵器の実験や訓練を行う可能性が高い。また、「キム・ジュエ」氏とみられる少女については、①後継者として指定されていることを意味しているのか、②金正恩の父親としてのイメージを強調し娘を「白頭血統」の一員として宣伝しているのか、③娘を「次世代の代表」とし、金正恩の「子孫を守る意義」を宣伝しているのかは不明だが、北朝鮮内で相当特別な存在になってきていることは間違いない。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 高英起

    デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト

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  • 村野将

    米ハドソン研究所研究員

    これまでロフテッド軌道で発射されたミサイルの飛翔データからして、すでに火星15は米国全土を攻撃できる…続きを読む

コメンテータープロフィール

山口亮

東京国際大学国際戦略研究所准教授

長野県佐久市出身。専門は防衛政策・戦略・計画、安全保障、国際政治、交通政策。アトランティックカウンシル上席研究フェロー(米)、パシフィックフォーラム上席研究フェロー(米)などを兼任。オーストラリア国立大学アジア研究学部卒、同大大学院戦略防衛研究科修士課程修了(豪)、ニューサウスウェールズ大学大学院キャンベラ校人文社会研究科博士号取得(豪)。パシフィックフォーラム研究フェロー(米)、ムハマディア大学マラン校客員講師(尼)、釜山大学校経済通商大学国際学部客員教授(韓)、東京大学先端科学技術研究センター特任助教などを経て現職。​

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