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村野将

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米ハドソン研究所研究員

報告

これまでロフテッド軌道で発射されたミサイルの飛翔データからして、すでに火星15は米国全土を攻撃できる射程を持っています。にもかかわらず、更に大型の火星17を開発しているのは、弾頭部分により重いもの(=複数の弾頭やダミー弾頭)を搭載できるようにして、米本土の目標を同時に攻撃したり、ミサイル防衛を突破する能力を高める狙いがあるからでしょう。 頻繁なミサイル発射は、それだけ量産能力が高まっているということに他なりませんが、これは移動発射台についても同様です。これまで北朝鮮が保有しているICBM用移動発射台は、中国から不法輸出された木材運搬用車両6両を改修したものだとされてきましたが、今年2月のパレードでは計17両ものICBM用発射台が登場しました。これは北朝鮮が大型移動発射台を国内で量産できているということを意味しており、もはや北朝鮮の対米打撃能力は「限定的」ではなくなりつつあります。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 山口亮

    東京国際大学国際戦略研究所准教授

    今回の発射が多弾頭大陸間弾道ミサイル「火星17」の発射訓練だとすると、既に実戦配備されており、司令・…続きを読む

  • 高英起

    デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト

    北朝鮮の労働新聞は17日、「火星17」の発射を報じる記事とともに、必要なら核兵器を「先制的に使用でき…続きを読む

コメンテータープロフィール

岡崎研究所や官公庁で戦略情報分析・政策立案業務に従事したのち、2019年より現職。マクマスター元国家安全保障担当大統領補佐官らと共に、日米防衛協力に関する政策研究プロジェクトを担当。専門は、日米の安全保障政策、核・ミサイル防衛政策、抑止論など。 【近著】 -ブラッド・ロバーツ(監訳・解説)「正しい核戦略とは何か」(勁草書房、2022年) -峯村健司他(共著)「ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界」(幻冬舎新書、2022年) -森本敏、高橋杉雄他(共著)「新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛」(並木書房、 2020年9月)

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