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川上泰徳

川上泰徳

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中東ジャーナリスト

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見解5月下旬のラファでの避難民テントで40人以上が死んだイスラエル軍の空爆でも、今回のガザ中部のUNRWAの学校で40人以上が死んだ空爆でも、同じ型の米国製の高性能誘導爆弾が使われたとCNNは報じている。現地記者が撮影したミサイルの破片や認識番号などを米国の軍事専門家に分析させており、情報の確度は高い。イスラエル軍は監視用バルーンなどを使って、ガザでの人間の動きを常時監視しており、どれだけの被害が出るかは事前にかなり正確に予測しているとイスラエル独立系メディアは報じてきた。バイデン大統領がラファ攻撃で米国製兵器が使用されれば兵器供与を停止すると警告する中で、イスラエル軍は多くの民間人の犠牲が出る空爆を米国製兵器を使用して繰り返している。ネタニヤフ首相はバイデン大統領を試しているのだろう。CNNの報道の後でも、米国が兵器供与を続けるならば、バイデン政権はネタニヤフ政権と「同じ穴のムジナ」である。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 髙岡豊

    中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

    見解以前にもまして評判が悪い爆撃です。死傷者のほとんどが女性や子供との由なので、本当にハマースの拠点があ…続きを読む

  • 伊藤和子

    弁護士、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ副理事長

    提言ICCの検察官がネタニアフ首相らの逮捕状を請求しましたが、実際、ガザでは戦争犯罪に匹敵するイスラエル…続きを読む

コメンテータープロフィール

元朝日新聞記者。カイロ、エルサレム、バグダッドなどに駐在し、パレスチナ紛争、イラク戦争、「アラブの春」などを現地取材。中東報道で2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。2015年からフリーランス。フリーになってベイルートのパレスチナ難民キャンプに通って取材したパレスチナ人のヒューマンストーリーを「シャティーラの記憶 パレスチナ難民キャンプの70年」(岩波書店)として刊行。他に「中東の現場を歩く」(合同出版)、「『イスラム国』はテロの元凶ではない」(集英社新書)、「戦争・革命・テロの連鎖 中東危機を読む」(彩流社)など。◇連絡先:kawakami.yasunori2016@gmail.com

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