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イスラエル軍のガザ攻撃で「今世紀類をみない」民間人死者数の背景:米・イスラエル・メディアが分析

川上泰徳中東ジャーナリスト
イスラエルのガザ攻撃で増え続ける民間人の犠牲(写真:ロイター/アフロ)

イスラエル軍によるガザ攻撃での民間人の死者があまりに多すぎるという指摘が11月下旬に米ニューヨーク・タイムズが検証記事を出し、12月9日にはイスラエルの有力メディアのハアレツも問題視する検証記事を出した。イスラエルのネットメディア「+972」の調査報道がイスラエル軍が生成AIによる標的生成システムで自動的に多くの攻撃目標をつくっていることの問題点も指摘されており、イスラエル軍の「今世紀類をみない」破壊的攻撃にメディアからの圧力が強まっている。

 9日付のハアレツ紙の検証記事は「イスラエル軍はガザでの自制を失い、前例のない殺戮がデータで明らかに」という見出しで、2012年以降の11年年間のイスラエル軍によるガザ空爆を比較して、今回のガザ攻撃で、イスラエル軍が発表している死者全体のうちの民間人の死者が占める割合が突出して高いことを指摘している。

 記事では「イスラエルに対する国際的な連帯の表明が消え、イスラエル軍によるガザ地区での無実の民間人の死者数の多さに批判が高まり始めた」と始まり、11月25日付の米ニューヨーク・タイムズ紙の記事「イスラエル軍の集中攻撃の下で、ガザの民間人の殺害は記録的な増加を示している」という記事を挙げている。

■「今世紀に入ってからほとんど前例がない」

 まず、このNYTの記事を見てみよう。

 記事ではイスラエルがガザ地区での民間人の死を「現代の紛争では避けられないと位置づけ、かつて米国自身がイラクとシリアで行った軍事作戦でも多大な人的犠牲が出た」と米国の過去の戦争で民間人の犠牲を正当化しようとしたことについて、NYTが軍事専門家にインタビューしたところ、「ガザから報告された死傷者数を控えめに読んでも、イスラエル作戦中の死者数の増え方は今世紀に入ってからほとんど前例がない」と語ったという。

 米軍はイラク、シリア、アフガニスタンでのアルカイダや「イスラム国(IS)」などへの攻撃を主導し、多くの民間人を殺害したことは国際的な人権団体に批判されているが、「(イスラエル軍による)ガザは、米軍攻撃が最も殺人的だった時と比べても、より急速に民間人の殺害数が増えている」と書き、「ガザでこれまでに報告されている死者数の多さと、そのほとんどが女性と子供であり、死者数の増え方の速さに驚いている」とする。

 NYTの記事の冒頭にはガザ保健省が発表した死者数をグラフとして示し、11月22日の時点で、死者総数が1万4000人を超え、そのうちの1万人人が女性と子供となっている。

■女性・子供の死者が69%となる割合の異常さ

 記事では、2008年-09年、2014年、2021年の過去3回のイスラエル軍のガザ攻撃での、国連人道問題調整事務所(OCHA)による女性・子供の死者の統計と、今回のガザ保健省の女性・子供の死者数をグラフ化して比較している。

ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された過去3回のガザ攻撃と今回で、ガザの死者の総数に対する女性と子供の死者の割合を示したグラフ。今回が突出していることが分かる。
ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された過去3回のガザ攻撃と今回で、ガザの死者の総数に対する女性と子供の死者の割合を示したグラフ。今回が突出していることが分かる。

 ガザ保健省はハマスの支配下にあるが、その死者集計についてNYTの記事では、「ガザ保健省と共に作業をしている外国人専門家は、死者数は病院や遺体安置所から集められるもので、死者の名前と身分証明書番号、個人的な特徴などが記されている。個別の空爆による死者についても保健省から発表される死者数は正確であることが証明されている」と保健省の死者数が信頼できることを記述している。

 世界保健機構(WHO)の東地中海地域の緊急対応責任者はNYTの取材に2023年の攻撃では女性・子供の死者が69%となり、男性は3割であることについて「ありえない数字だ。通常は逆になる」と語ったという。グラフでは、過去3回の攻撃では、女性・子供の死者が38%ー41%で、男性が6割となっているが、2023年の攻撃では女性・子供の死者が69%となり、男性は3割と、過去3回と逆転していることの異常さを指摘した。

■都市部への1トン爆弾使用の問題

 このような民間人の死者が増える理由として、記事ではイスラエルが短期間の戦闘停止までに1万5000人以上の標的を攻撃し、特に超大型爆弾を使用していることを指摘しているという。複数の専門家たちは「イスラエルが密集した都市部に超大型兵器を多用しており、その中には高層マンションを破壊できる米国製の2000ポンド(1トン)爆弾も含まれており、驚くべきことだと指摘する」と書く。

 さらに米軍関係者が非公式に語ったこととして、イスラエル軍は最初の2週間でガザで使用した爆弾の約90%が、500キロから1トンの航空機から投下する衛星誘導型爆弾であるという。

 オランダの市民組織PAXの軍事顧問であり、米国防総省の元上級情報分析官であるマーク・ガルラスコ氏のコメントとして「これは私がこれまでのキャリアで見てきたものを超えている。これほど狭い地域にこれほど多くの大型爆弾が投下された歴史的な例を見つけるには、ベトナムか第二次世界大戦まで遡る必要があるかもしれない」と述べたという。さらに「21世紀の戦闘では、モスルやラッカなどの都市部でISと戦う場合でも、米軍が爆撃用に最も一般的に使う500ポンド爆弾でさえ、ほとんどの標的には大きすぎると米軍関係者は考えていた」と語ったという。

 NTYは10月31日にガザ近郊の人口密集地のジャバリア難民キャンプで少なくとも2個の1トン爆弾が使われ、少なくとも126人が殺害され、その半分以上が子供だったということが確認されているという。

■民間人の犠牲を減らす配慮は「全く不可能」

 イスラエル軍報道官はその攻撃について、ハマスの指導者と戦闘員を標的にしているが、民間人の犠牲は「戦争の悲劇だ」と語る。その上で、ハマスが意図的に民間地域に潜んでいることが「民間人の犠牲者が出る主な原因」と語っているという。

 それに対して、人権組織アムネスティ・インターナショナルで兵器調査を担当する米空軍出身の軍事専門家は「イスラエル軍は極度に大きな爆弾を極度に人口過密な場所に使用しているため、最悪の組み合わせになっている」とNYTに証言している。

 同じ人物は米軍の例として、数年の空爆で数千人の民間人を殺害しているが、それでも爆撃する地域の人びとの「生活パターン」を研究し、空爆する時は、人びとが食料を買い物に出ている時を狙ったり、住民がビルにいるかどうかを配慮して、民間人の殺害を減らそうとしているとした上で、「イスラエル軍はできるだけ多くの空爆を実行しようとしており、そのように配慮することは全く不可能だ」と語ったという。

 以上が、イスラエル軍がガザ攻撃で多くの民間人の死者を出していることについてのNYTの検証記事の概要である。

 私(川上)はNYTの記事での米軍による民間人殺害に対する評価は非常に甘いと考えるが、それでもイスラエル軍のガザ攻撃でおびただしい民間人の犠牲がでる理由について、軍専門家の見方は参考になる。

■民間人の死者の割合が「40%から60%へ」

 このNYTの記事に対して、ハアレツの記事「イスラエル軍はガザでの自制を失い、前例のない殺戮がデータで明らかに」はイスラエル軍によるガザ攻撃で多くの民間人が死んでいることについて、「ガザへの攻撃が極めて激しいと主張する以外に、その(攻撃の)激しさを過去の攻撃と比較して解明していない」と書く。

 その上で、IDFが発表した数字をもとに、2012年から2023年の間の5回のガザ攻撃での空爆によるガザの死者数とそのうちの民間人(=非戦闘員)の死者数と、民間人が占める割合をグラフ化している。

ハアレツ紙が掲載したイスラエル軍による過去4回のガザ攻撃(空爆)と今回のガザ攻撃の空爆による死者総数と、そのうちの民間人の死者の割合
ハアレツ紙が掲載したイスラエル軍による過去4回のガザ攻撃(空爆)と今回のガザ攻撃の空爆による死者総数と、そのうちの民間人の死者の割合

 このグラフでは最初の3つの攻撃で死亡した非戦闘員の割合が総死者数の約40%に達している。この結果について、記事では、都市の住宅密集地への攻撃は2012年の攻撃では行われなかったが、2021年の攻撃では行われているのに、民間人の死者の割合が増加しなかったことについて、「精密兵器の使用が増加し、諜報活動が向上し、精密兵器の使用によって、以前は攻撃不可能だった都市部にある施設を標的にすることができるようになった。精度が向上したことは、民間人への被害の軽減ではなく、攻撃がより大胆になる方向に攻撃が変化した」と書いている。

 さらに今年5月の作戦では民間人の死者数は全死者数の約3分の1に減ったとする。これについて、イスラエル軍のハレヴィ参謀長は「この作戦での戦闘員と非戦闘員の比率は人口密集地での他の作戦に比べてよい結果である」と述べ、正確な計画と諜報能力の向上によるものだとの認識を示したという。

 その上で、10月7日のハマスによる越境攻撃の直後に始まりまった空爆について、10月27日に地上作戦が始まるまでのガザの死者数を出している。

 死者数はガザ保健省から提供されたデータによるもので、保健省の数字について「ハマスの管理下にあるため、信頼性には疑問がある」としながらも、「これまでさまざまな国際機関が保健省の正確さを評価しており、元イスラエル軍事情報局パレスチナ問題部長のマイケル・ミルシュテイン博士さえ、『ハマスは数と正確さを重視する組織だ』と述べている」として、保健省のデータは「状況の基本的な全体像を示すのに十分であり、実際的な結論を導き出すことができる」としている。

■戦闘員と民間人の区別の原則が守られない

 10月7日から26日までの期間にイスラエル軍の空爆で、ガザでは6,747人が殺害された。この数字では戦闘員と民間人を区別しいないが、「非戦闘員」として「17 歳以下の未成年者」「60 歳以上の男性」「女性」を考慮した結果、非戦闘員の死者の割合は全体の61パーセントと割り出している。これは「過去の空爆の割合33~42パーセントよりははるかに高い」と結論付けている。

 記事では「1990年代までの20世紀に行われた戦争で死亡者の約半数が民間人であったことを考えると、これは高い数字である」として「今回のガザ攻撃の死者数で民間人の割合がこれほど高かったことを考えると、戦闘員と非戦闘員を区別する原則が守られなかったのではないか、あるいは(軍事目標を達成するために過度に民間の犠牲が出ることを禁止する)均衡性を軽視していたのではないかと疑われるかもしれない」と書いている。

 そのうえで、民間人の死者が極めて多いことについては、民間人の「巻き添え被害」ではなく、大規模攻撃によって少数のハマス戦闘員が殺害されるという「巻き添え利益」になっていると書いている。

 これは今年5月のガザ攻撃で参謀長が自慢した「正確な計画」が10月での攻撃では忘れられているということであるとし、イスラエルのインターネットメディア「+972マガジン」が11月末に発表したガザ攻撃についての調査報道を引用して、「住宅塔や公共の建物などの目標を攻撃し、その代償としてそこにいる民間人に大規模な死傷者を出した。テロリストの疑いのある住民1人の暗殺について、軍は許容される民間人の巻き添え被害の割合を大幅に増加させた」と書いている。

 イスラエル軍報道官は攻撃開始直後の10月10日、「重視されているのは損害の規模であり、命中精度ではない」と語ったとし、「民間人の巻き添えを避ける意識が低下し、人工知能を使用して標的を高速で生成することで、この傾向が助長された」としている。

■民間人殺害は、イスラエルの安全を危うくする

 ガラント国防相が「私はすべての(攻撃の)抑制を解除した。我々は戦闘員全員を殺害するために、あらゆる手段を用いる」と述べたことを引用した上で、このような民間人の犠牲の増加は「作戦が意図したもの」であるとしている。

 以上のような分析の上で、記事では「住む場所を廃墟にされ、多くの家族を失ったガザの人びとは、イスラエルがどのような安全保障体制をとっても抑えることができないような復讐を求めるだろう。大規模なガザ民間人の殺害はイスラエルの安全に寄与しないだけでなく、イスラエルをさらに危うい状態にする」としている。

 ガザの保健省の集計では女性と子供の死者は全体の7割で、男性の民間人の死者を考えれば、民間人の死者は9割という欧州の人権組織の集計もある。それを考えると、ハアレツの記事で書いている戦闘員が4割というのは、イスラエル軍の主張に沿って民間人の割合を少なく見積もっていると言わざるを得ない。それでも、過去のガザ攻撃と比較して、今回のガザ攻撃で顕著に民間人の死者の割合が増えていることが分かり、異常さが浮き彫りになっている。

 なお、ハアレツでも引用されている「+972マガジン」でのガザ攻撃についての調査報道については、すでにAIシステム「ハブソラ」については「イスラエル軍のガザ攻撃で市民死者の激増の背景にあるAI標的生成システム」として記事にした。

■「有力標的」の攻撃で増える民間人の犠牲

 「+972マガジン」が公開した調査報道の元の記事「大量暗殺工場:イスラエル軍による計算されたガザ空爆の内側」では、11月末時点でイスラエル軍のガザ攻撃が子供6000人を含む15000人以上の死者を出す無差別攻撃になっている理由として「有力標的(パワーターゲット)」への意図的な攻撃について、軍情情報関係者への取材によって分析している。

 「有力標的」は都市中心部の高層ビルや高層住宅、大学、銀行、官公庁などの公共建築物など、その地域で権力や権威、富などを象徴する標的で、イスラエルで過去に有力標的にへの攻撃の計画や実施に関与した情報関係者3人は調査報道の中で、「こうした標的への攻撃の背後にある考えは、市民からハマスへの圧力をかけるように仕向けることだ」という。

 「+972マガジン」の調査報道記事では、イスラエル軍報道官は10月11日の声明で、「最初の5日間の戦闘で、爆撃された標的の半数(合計2,687個中1,329個)が有力とみなされていた」と発表し、ハマスのテロの巣窟となっている近隣地域が攻撃され、住宅の中にある作戦本部、作戦施設に損害を与えた」と正当化した。

 しかし、一方でイスラエルによる無制限の爆撃にもかかわらず、「戦争初期のガザ北部におけるハマスの軍事インフラへの被害は非常に最小限にとどまったようだ」と調査報道記事は書く。取材に応じた元情報関係者の一人は「ハマスはガザのいたるところにいる。ハマスの人間が入っていない建物はないので、高層ビルを標的にする方法を見つけようと思えば、できるだろう」と語り、攻撃が無差別になっていることを示唆している。

 このような高層ビルなど有力標的が重点的に攻撃されたことは、先に示したニューヨーク・タイムズの記事で1トン爆弾など超大型爆弾が使われているという指摘と、ハアレツの記事が指摘している死者の中で民間人の死者が増え、戦闘員の死者の割合が低下しているという指摘を重ね合わせると、民間人の死者ばかりが増え、ハマスの軍事部門への影響は小さいという結果になることが分かる。

■イスラエル軍は民間人の危害を避ける政策を放棄

 +972マガジンの調査報道記事では「今回のガザ戦争では、イスラエルが前例のない数の有力標的を攻撃するだけでなく、軍がこれまで民間人への危害を避けようとしてきた政策を放棄している」と指摘する。

 これまで有力標的の攻撃に取り組んできた関係者は調査報道の取材に答えて、「有力標的への攻撃はもともとガザに『衝撃を与える』ことを目的としていたが、多数の民間人を殺害することを目的としたものではない」と説明した。「標的は高層ビルから人々が避難することを想定して設計されていたため、標的の作成に取り組んでいたとき、どれだけの民間人が被害を受けるかについてはまったく懸念はなかった。民間人の死者は常にゼロであるという前提があった」と語った、という。

 さらに「”標的となった建物から”の完全避難が行われることを意味しており、これには2~3時間かかり、その間、住民には”避難するよう電話で”呼びかけられ、警告ミサイルが発射され、またドローンの映像で状況を確認し、確かに人々が高層ビルから離れていることを二重にチェックした」と付け加えた。

 「かつての軍の公式規定では、すべての民間人がそこから避難した後にのみ有力標的を攻撃することが可能であったが、ガザのパレスチナ住民の証言によれば、10月7日以降、イスラエルはまだ住民が屋内にいる状態で高層ビルを攻撃している。あるいは避難のための措置を講じずに攻撃し、多くの民間人の死亡につながった」

 調査報道によると、今回の攻撃では「今回の戦争中に、予告なしに高層住宅全体が爆撃され倒壊した事例を少なくとも2件を確認した」としている。

■民間人の犠牲が急増する3つの要因

 今回のガザ攻撃は、一日で400か所を越える標的を攻撃しており、一日平均130か所代だった過去のガザ攻撃の3倍以上の標的攻撃数となっている。標的の増加は、生成AIシステム「ハブソラ」をつつかって自動的に標的が設定されているためである。そうなると、かつて有力標的の攻撃に関わった関係者が、標的となった住宅ビルの退避には2~3時間かかるとかかったことを考えあわせれば、今回の戦争で、住民に警告が十分に行われているとはとても考えれられない。

 このことは、NYTの記事で、アムネスティ・インターナショナルで兵器調査を担当する米空軍出身の軍事専門家の言葉として、米軍でさえ、住宅密集地への爆撃では地域の人びとの「生活パターン」を研究して、民間人の殺害を減らそうとしたが、今回のイスラエル軍のガザ攻撃では、そのような民間人の犠牲を減らす配慮をすることは「全く不可能」と指摘していることに符合する。

 以上のようなニューヨーク・タイムズ、ハアレツ、+972マガジンによる今回のイスラエル軍によるガザ攻撃の検証記事を読むと、ガザの民間人に考えられないような犠牲がでているのは、次のような要因が見えてくる。

①都市の人口密集地で、多大な巻き添え被害を出す超大型爆弾の使用
②高層ビルや公共施設などの「有力標的」の攻撃で民間人の巻き添えを減らす配慮の欠如
③生成AIによる膨大な標的設定で攻撃に追われ、民間人保護の人的対応が欠落

 この3つの要因の根底に、ハマスの越境攻撃の後、ネタニヤフ首相が「敵は過去に例のない代償を払うことになる」という戦争宣言から始まり、ガラント国防相の「我々は人間の顔をした動物と戦っている」というようなイスラエルの指導者の言葉があり、民間人を攻撃しないという国際人道法に基づく軍の抑制や自制を失わせていることになる。

中東ジャーナリスト

元朝日新聞記者。カイロ、エルサレム、バグダッドなどに駐在し、パレスチナ紛争、イラク戦争、「アラブの春」などを現地取材。中東報道で2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。2015年からフリーランス。フリーになってベイルートのパレスチナ難民キャンプに通って取材したパレスチナ人のヒューマンストーリーを「シャティーラの記憶 パレスチナ難民キャンプの70年」(岩波書店)として刊行。他に「中東の現場を歩く」(合同出版)、「『イスラム国』はテロの元凶ではない」(集英社新書)、「戦争・革命・テロの連鎖 中東危機を読む」(彩流社)など。◇連絡先:kawakami.yasunori2016@gmail.com

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