夏休みの自由研究が、世界的発見へ――ニホンオオカミの論文を書いた小学生の探究心 #令和の子
Yahoo!ニュース オリジナル 特集
補足これまでの学校現場では「問い続ける力」をあまり重視していませんでした。日本では、画一的な宿題は出されても、批判的に考える必要がある課題や完成までに少なくとも一週間を必要とする課題、明らかな解決方法が存在しない課題を与えることが少なかったということです。 このニュースで特質すべき点は、「関心のきっかけ」です。学校からの「宿題」といった与えられた課題ではなく、3歳のとき両親がたまたま見せた動画です。その動画に関心をもったこと、誰に言われるでもなくずっと好きでやっていたこと、そして何よりも「ニホンオオカミじゃない?」と疑問に思ったことです。いまだかつてないものを生み出したり、世界的発見につながったりするのは、こうした人間にしかない好奇心や問う力の成し得る技なのです。そして、私たち大人が、子どもたちの好奇心や疑問を大切にし、彼らの問いに真摯に向き合うことで、明るい未来が創られていくことでしょう。
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専門は学級経営、カウンセリング科学。都内の公立中学校、逗子市教育研究所、高知大学教育学部を経て、2019年4月より現職。2016年9月にはTILA教育研究所を設立。荒れた学年、学級が教師のはたらきかけを通して、あたたかみのある学級集団、学年集団へと成長する過程を目の当たりにしてきました。その取組の一部は、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で紹介されました。現在、教師の指導行動改善のための『蓄積データ』、主体的対話的で深い学びのための準備体操『ひらめき体験教室』、『子どもの言葉で問いを創る授業』など広く教育現場に活かせるワークショップを展開中です。