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紙谷聡

紙谷聡

認証済み

小児感染症専門医、ワクチン学研究者

報告

解説記事にもありますように、手足口病は、手足、口、おしりなどに発疹が現れ、発熱、下痢、嘔吐などの症状を引き起こす病気です。エンテロウイルス属のウイルスが原因で、夏に流行します。唾液、鼻水、咳、水疱などによって感染しますが、特に重要な感染経路は糞口感染です。このウイルスは腸内でも増殖するため、感染した子どもの便にはウイルスが含まれています。場合によっては、数週間から数か月にわたり便にウイルスが排出されることもあります。そのため、オムツ交換やトイレ使用後には、せっけんと流水での手洗いが感染予防にとても重要です。手足口病の治療は、十分な水分補給や解熱鎮痛剤などの対処療法が基本となります。ほとんどの場合、症状は数日から1週間ほどで回復しますが、口内炎がひどくて食べられず脱水症状を起こす場合や、まれに髄膜炎などの合併症を引き起こすことがあり、その場合は入院して治療を受ける必要があります。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 堀向健太

    医学博士。日本アレルギー学会指導医。日本小児科学会指導医。

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  • なかのかおり

    ジャーナリスト(福祉・医療・労働)、早稲田大研究所招聘研究員

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コメンテータープロフィール

紙谷聡

小児感染症専門医、ワクチン学研究者

エモリー大学小児感染症科助教授。日本・米国小児科専門医。米国小児感染症専門医。富山大学医学部を卒業後、立川相互病院、国立成育医療研究センターなどを経て渡米。現在、小児感染症診療に携わる傍ら、米国立アレルギー感染症研究所が主導するワクチン治療評価部門共同研究者として新型コロナウイルスワクチンなどの臨床試験や安全性評価に従事。さらに米国疾病予防管理センター(CDC)とも連携して認可後のワクチンの安全性評価も行っている。※記事は個人としての発信であり組織を代表するものではありません。

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    小児感染症専門医、ワクチン学研究者

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