補足卓球のラケットの形や大きさには制限がありませんが、打球面に貼ってあるラバーの色については制限があります。かつては制限がありませんでしたが、同じ色で性質の異なるラバーを両面に貼り、ラリー中に持ち替えて反転することで、どちらのラバーで打ったか相手にわからないようにして予想外の回転を送る「同色異質ラバー戦法」が大流行しました。あまりの威力でラリーが続かなかったため、1984年に両面を赤と黒の組み合わせに限定するルールができました。これによって、試合前に相手のラケットを見ておけば、ラリー中に反転されてもわかるようになりました。2021年にこれが緩和され、片面が黒でもう一方が赤以外にもブルー、グリーン、ピンク、ヴァイオレットの4種類が解禁されて現在に至っています。卓球界ではこれを「カラーラバー」「ラバーのカラー化」などと呼ばれていますが、トップ選手でそれらを使う選手は少なく、黒と赤が主流です。
コメンテータープロフィール
1964年岩手県奥州市生まれ。中学1年から卓球を始め、高校時代に県ベスト8という微妙な戦績を残す。大学時代に卓球ネクラブームの逆風の中「これでもか」というほど卓球に打ち込む。東北大学工学部修士課程修了後、一般企業にて商品設計に従事するも、徐々に卓球への情熱が余り始め、なぜか卓球本の収集を始める。それがきっかけで2004年より専門誌『卓球王国』でコラムの執筆を開始。2018年からフリーとなり、執筆、講演活動に勤しむ。著書『ようこそ卓球地獄へ』『卓球語辞典』他。NHK、日本テレビ、TBS等メディア出演多数。
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